RADIOHEAD the bends

レディオヘッドのセカンドアルバム「the bends」のアルバムタイトルと同名の曲である。アルバムジャケットがとにかく印象的で、ジャケットに描かれている顔は救命訓練用の人形である。トム・ヨークがその恍惚とした表情が気に入って、ジャケットに使ったということだ。
 
ちなみに、「the bends」とは水面への急浮上によってダイバーがかかる病気(減圧症)の意味だとウィキペディアに解説されていた。しかし、調べてみたら、ちょっと違っていた。
 
すなわち、減圧症は、英名で「caisson disease」。浮上後、数分から2時間以内に発症する。皮膚にかゆみを生じ、丘疹や大理石班をみたり、関節痛および筋肉痛を訴え、腹部の局在性疼痛が発現する。致死例では、24時間以内に死亡する。この「腹部の局在性疼痛」が「bends」だ。
 
問題は、トムが曲名に「腹部の局在性疼痛」というようなへんてこりんな症状名をどうしてつけたかである。すごく気になる。・・・ということで調べてみたのだが、現時点ではわからなかった。わかったら追記するつもり。

 
余談はこれくらいにして、トム・ヨークって、俳優の秋野太作に似ていないか。このユーチューブの映像を見てそう思った。それじゃトム・ヨークに失礼じゃないかって。そんなことぜんぜんないよ。秋野がそれだけいい男だってことなのよ。ぼくもこの映像を見るまで秋野のその魅力に気づかなかったけれども。これも余談でした。

DSCF1894
 

(追記)
ぼくの持っているCDは日本版でないので歌詞がないから、ネットで探してみた。いくつかあったが、これが適切かなあと思ったので引用する。

The Bends(航空病) / Radiohead

Where do we go from here?
The words are coming out all weird
Where are you now when I need you?
A lull on an aeroplane
Fall asleep against the window pane
My blood will thicken.
僕らはここから何処へ行くというのだろう
ぎこちなくしか喋れない
今ここに居て欲しいのに君は何処にいるの?
外の嵐が止んだ飛行機の中
窓側にもたれながら眠りにつく
血液が固まってゆく

I need to wash myself again to hide all the dirt and pain
‘cause I’d be scared that there’s nothing underneath
And who are my real friends?
Have they all got the bends?
汚れと痛みを隠すために
もう一度自分自身を洗わなきゃだめだ
でも本当は怖い
もしかしたらそこには
何も無いんじゃないかって
本当の親友は誰?
皆飛行機が怖いの?

Am I really sinking this low?
僕は本当にこんなに落ちてるんだろうか?

My baby’s got the bends – Oh no
We don’t have any real friends – No no no
Just lying in a bar with my drip feed on
talking to my girlfriend waiting for something to happen
I wish it was the sixties
I wish I could be happy
I wish, I wish, I wish that something would happen.
彼女は飛行機が怖い
僕らにほんとの友達なんていない
バーで横たわって彼女と飲みながら
何かが起こることを待ってる
今が60年代だったらいいのに
幸せを感じられたらいいのに
何かが起こればいいのに

Where do we go from here?
The planet is a gunboat in a sea of fear
And where are you?
They brought in the C.I.A.
The tanks, and the whole marines to blow me away
To blow me sky high.
僕らはここから何処へ行くというのだろう
地球は畏怖の海に浮かぶ一艘の砲艦で
君は何処にいるの?
C.I.Aに戦車と海軍が集まる
僕を空高く吹っ飛ばすために

My baby’s got the bends
We don’t have any real friends
Just lying in a bar with my drip feed on
talking to my girlfriend waiting for something to happen
I wish it was the sixties
I wish I could be happy
I wish, I wish, I wish that something would happen.

I want to live and breathe
I want to be part of the human race.
生きたい、呼吸をしたい
人類の一員でありたい

I want to live and breathe
I want to be part of the human race.

Where do we go from here?
The words are coming out all weird
Where are you now when I need you?

トム・ヨークの歌詞は難解で政治性があることで有名だ。この「the bends」の意味は、ウィキペディアにならって、たいていのところが海に潜ったときの「減圧症」にしているが、それだと歌詞全体の意味と矛盾する。

飛行機に乗ったときや高地に登ったときにかかる気圧変化による高空病から発症するある症状としないといけないと思う。それで、この歌詞が一番適切だと思ったしだいだ。ぼくが引用した歌詞では「航空病」になっているけれども、正確には「高空病」(からのある症状)だ。チベットに行ったぼくの知人がこの「高空病」にかかって、ホテルで数日寝ていたと言っていたのを思い出した。

 
とにかく、「The Bends」を聴いてみてほしい。ぞくぞくするほどかっこいい。
 
(参考)

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交通事故に詳しい弁護士が知人にいるような幸運な方は別にして、たいていの方は途方に暮れてしまうことでしょう。一昔前は、素人とプロの交渉ごとということにふつうはなって、プロの思い描くストーリーどおりに押し切られるのがふつうでした。しかし、ネットが発達した現在、示談交渉を進める上での情報がネットを検索すればあふれかえっています。が、その情報は正しいものもあれば正しくないものもある。玉石混淆です。それらの情報に接した事故被害者にとって、どの情報が正しくて信頼できるのかがまずわかりづらいし、自分だけでは手に負えなくて、調査や交渉ごとをだれかに任せることも時に必要になってきます。が、ネット上には、われこそは事故被害者のためだと謳っているものばかりなので、実際にいったいだれを信頼したらいいのかわかりません。

知識とは中立なものであること

ここで注意してほしいのは、情報の正確さもさることながら、その情報(知識)そのものが中立なことです。

昔、東大卒が多い自民党が間違えるはずがないと豪語している自民党支持者に会ったことがあります。ぼくは苦笑するしかありませんでした。たしかに東大卒は勉強をいっぱいしているわけだから、その知識量も多くかつ正確だといえるかもしれません。ただ、知識それ自体はあくまで中立なものであり、どちらにも役に立つ武器なのです。したがって、その正確でたくさんの知識をどちらの側に使うかにある。わかりやすいたとえ話をしてみましょう。

知識は刀という武器と同じ

hitininnno
その昔、武士という職業が存在しました。この武士は帯刀を許された職業のことであり、刀の専門家です。殿様を頂点にして、殿様に雇用され、殿様を守るために武器である刀の技術を日夜みがいていた。

この武器である刀自体は殿様を守るためにも使えるし、農民に加勢して殿様に刃向かうためにも使えます。しかし、悲しいかな、現実は殿様を守るために使われた例が圧倒的に多く、農民に加勢するために使われた例など不幸にしてきわめて少なかった。ごく稀に後者のような武士が現れますが、こういう武士こそ庶民にとっての英雄であり、「七人の侍」はまさにそのようなタイプの武士たちでした。

利益が一致しているか相反しているかが重要

したがって、問題はその使い手自身にあります。使い手がどちらの側に立つかで知識もそれぞれの側の武器になる。そして、その使い手がどちらの側に立つかは双方の利益が一致するか相反するかでふつうは決まってきます。

この、肝心要のことを説明したサイトが皆無といっていいほどにみあたらないのは不思議なことです(というか、あえて否定しているサイトさえいくらでもみつかるくらいです)。

記事を読んでいただければたちどころにわかることですが、当事務所は「立場」を鮮明にしております。あえて鮮明にしているのは、人間や社会に対する見方は、その人自身の立場から自由にはならないからです。中立を装うことは考察を浅くし、論旨を不明確にし、自己を無責任な立場に置くことになる。「立場」のない「立場」などありようがない。当事務所の立場は、ぼく自身が社会的弱者であるため、弱者の立場に徹することです。ぼくのような弱虫は「七人の侍」のようには決してなれないけれど、せめてその心意気だけでも真似して、社会的強者に阿らないようにしたい。そういう気持ちで当サイトをたちあげました。丸山真男のことばを最後に引用しておきます。

丸山真男から

ゲーテは「行動者は常に非良心的である」といっておりますが、私たちが観照者、テオリア(見る)の立場に立つ限り、この言葉には永遠の真実があると思います。つまり完全にわかっていないものをわかったとして行動するという意味でも、また対立する立場の双方に得点と失点があるのに、決断として一方に与するという意味でも、非良心的です。にもかかわらず私たちが生きていく限りにおいて、日々無数の問題について現に決断を下しているし、また下さざるを得ない。純粋に観照者の立場、純粋にテオリアの立場に立てるものは神だけであります。その意味では神だけが完全に良心的であります。

私たちの社会というものは、私たちの無数の行動の網と申しますか、行動の組合せから成り立っております。社会がこうして私たちの行動関連から成り立つ限りにおいて、私たちは行動あるいは非行動を通じて他人に、つまり社会に責任を負っています。その意味では純粋に「見る」立場、ゲーテの言う意味での完全に良心な立場というものは、完全に無責任な立場ということになります。

したがってこの点でも神だけが、完全に無責任でありうるわけであります。認識することと決断することとの矛盾中に生きることが、私たち神でない人間の宿命であります。私たちが人間らしく生きることは、この宿命を積極的に引き受け、その結果に責任を取ることだと思います。この宿命を自覚する必要は行動関連が異常に複雑になった現代においていよいよ痛切になってきたのです。

世のなかには一方では、認識の過程の無限性に目をふさぎ、理論の仮説性を忘れる独断主義者もいれば、またそもそも認識の意味自体を頭から蔑視する肉体的行動主義者がいます。しかし他方その半面では、物事はそう簡単にはイエスかノーかきめられないのだ、もっとよく研究してからでなければなんともいえないという名目の下に、いつも決断を回避することが学者らしい態度だという考え方がかなり強い。

あるいは対立する政治的争点に対して、あれももっとも、これももっとも、逆にそれを裏返しとして、あれもいけない、これもいけないということで、結局具体的な争点に対して明瞭な方向性を打ち出すことを避ける態度をもって、良識的であるとか、不偏不党であるとか考える評論家やジャーナリストもかなりいるようであります。

たびたびゲーテの言葉を引いて恐縮ですが、ゲーテはこういうことをいっています。「自分は公正であることを約束できるけれども、不偏不党であるということは約束できない。」今申しましたような世上いわゆる良識者は対立者に対してフェアであるということを、どっちつかずということと混同しているのではないでしょうか。
「現代政治の思想と行動」丸山真男 P452-454

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