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車両保険の填補範囲と対物賠償の填補範囲が一致しない場合は、相手側にその分を請求しよう

車両保険の填補範囲と対物賠償の填補範囲が不一致の場合

被害者が車両保険を使用した場合、保険会社は加害者に対して、

①被害者に支払った車両保険金の範囲で、

②かつ被害者の加害者に対する損害賠償請求権を害さない範囲で、

加害者に求償できることになっています。

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  • 480ページ
  • 出版社保険毎日新聞社
  • 発売日2023/8/28

自動車保険の決定版といったらこれですね。

したがって、車両保険の填補範囲と対物賠償の填補範囲が必ずしも一致するわけではありません。一致しない部分については、被害者が加害者側にその不一致部分について請求できます。

より正確にいうと、被保険者は、車両保険金の支払を受けた後であっても、未填補損害が残存するかぎり、自分の保険会社に優先して損害賠償請求権を行使できます。保険会社は、被保険者の同権利行使を害しない残額についてのみ、同請求権を代位取得できるにすぎません。

全損の場合は不一致分全額、部分損の場合もそうですが、車両保険で通常担保されないいわゆる評価損や代車代などの損害が発生しているようでしたら、自分の責任割合に応じて相手側に請求することが可能です。うっかりわすれやすいところなので、注意してください。

より詳しい説明は下記記事にて

車両保険の請求は相手への請求ができない場合に限られるというウソの話

こういうバカげた話をときどき聞きますね。自分のところの保険会社に車両保険の請求をしたら、まずは相手への請求をし、それができないときに車両保険の請求をするという話。はっきり言ってウソですよ。どっちを選ぶかは契約者の勝手です。すなわち、相手に請求しないでいきなり車両保険の請求をしてもかまいません。

そんなこと言う損保担当者がいるんだと思っていましたら、私自身、損保の担当者からでなく、自分のところの保険代理店の担当者から「そんなこと」言われてしまいました。

おい・おい、不勉強なのかい。それともわかっていて、そんなことを言っているのかい。

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