交通事故は本当に減っているのか?

日本の道路は安全だとかいうけど

おもしろい記事をみつけた。結論から言うと、眉に唾をつけて読んだ方がいい。

全文は会員にならないと読めないが、興味深いところを引用する。

021年、日本で交通事故死した人は3000人もいなかった。一方、アメリカでは4万3000人近くに上る。人数当たりで計算すれば、日本での交通事故死は10万人当たりたった2.24人で、10万人当たり12.7人というアメリカの割合の5分の1以下だ。

交通事故死亡者数が減った原因

交通事故による死亡者数の激減の原因は日本の道路は安全だからと、他の原因を検討もせずに決めつけている。というのがまずおかしい。

原因はほかにあるかもしれない。刑法の厳罰化かもしれないし、車が歩行者にとって安全設計になったのかしれないし、緊急医療体制が整備されたからなのかもしれない。また、外国の交通事故死亡者数の対比でいうと、外国の統計での交通事故死亡は1か月以内だが、日本では24時間内死亡だからとか。

かつては「交通戦争」とも言われるほど危険だった日本の道路が安全になった理由を、たとえば、狭い幅員、小さめの車両、路上駐車禁止……東京の典型的な通りの3つの特徴が歩行者の安全に寄与している

日本はいまや、交通安全の成功を物語れる国になった。

と、まあ、くすぐったいかぎりだが、おいおい、ちょっとどこか噓くさくないか。道路環境がよくなった? そうだろうか。

警察の統計と自賠責の統計

下の二つの統計を比べて見てほしい。最初の統計は警察庁交通局から。

もうひとついくよ。こちらは自賠責保険の統計。自賠責だから物損事故はふくまれず、人身事故だけである。

負傷者数に注目

さて、何かおかしなことに気づかないだろうか。

自賠責保険に加入できない車両の事故は自賠責の統計外である。たとえば自転車とか、ホークリフトとか、自衛隊の車両もそうじゃなかったっけ。そういうのは自賠責の統計の外だ。それと、車検うけていない乗用車とかも統計の外だ。他方、警察の統計はそういうのも含まれるだろう(細かいことを言うと、道交法上の「道路」上の事故かどうかもあるのかもしれないが、これは調べた上でつづきは明日。

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